そのまま時間が過ぎて行くが眠れなかった。
置いてくれたミネラルウォーターを飲むが
落ち着かない。
するとお手洗いに行きたくなる。
もう寝ちゃったかな……?

恐る恐るドアを開けてお手洗いに向かった。
済ませて戻ろうとするとリビングのドアから
光が見えた。
興味本位でドアノブに手を触れる。

開けて覗いてみるとソファーで眠っている
総支配人が見えた。
眠っている姿を見るなんて貴重だ。

うわぁ……眠ってるわ!?

初めて見る姿に心臓がドキドキと高鳴る。
近くに寄って行くと綺麗な顔立ちがハッキリと見えてくる。

整った顔立ちに鼻も真っ直ぐ高く 
まつ毛も長い。
肌も羨ましいぐらいに白くてつるつるだ。
モテモテになるのも頷ける。

こんなに間近に見るなんて初めてで
無意識に総支配人の頬に触れようとしてしまった。

だが、すぐハッする。
嫌だ。私ったら……何をしてるのかしら!?
自分のしてることが恥ずかしくなり
手を引っ込めようとした。

するとバシッと私の腕を掴む総支配人。
「何しているんだ……?」

ど、どうしょう。
気づかれちゃった!?
今頃になって自分のしたことに後悔した。

このままだと変態だと思われてしまう。
顔から火が出そうになるぐらい恥ずかしくなる。
だが総支配人は、私の腕を掴まえたまま
ムクと起き上がった。