「それよりもこのまま寝ていろ。
俺は、ソファーで寝るから」
総支配人は、そう言うと頭に冷えピタを
貼り替えてくれた。

あ、貼り替えたかっただけか……。
び、びっくりした。
でも、ひんやりして気持ちがいい……。

「飲み物も置いておくから喉が渇いたら
適当に飲んでおけ」

「あ、ありがとうございます」
慌ててお礼を言う。
迷惑かけたばかりか気を遣わせてしまった。
ドキドキと高鳴ってしまう。

すると頭をポンポンと撫でられ
そのまま立ち去ろうとする総支配人。

「あの……」
慌てて声をかけてしまった。

「何だ?」
振り返ってくれたが、勢いで声をかけたため
どう話したらいいのか戸惑ってしまう。

「えっと……お世話かけてすみません。
おやすみなさい……」

「あぁ、おやすみ」
そう言うとドアを閉めて行ってしまった。

ハァッ……とため息を混じりに
ベッドの上に寝そべる。
総支配人の自宅に泊まったのも衝撃的なのに
まさか裸を見られるなんて……

恥ずかしい。
死にたいぐらいに恥ずかしかった。
うぅっ……泣きそうだよ。