「あ、ありがとうございます……じゃあ
お先に入らせてもらいますね」
恥ずかしいため頭を下げるとすぐに
リビングから出て行く。

あぁ、意識し過ぎて顔を合わせづらい。
とにかく、早く出て寝よう。
そして、この事は忘れよう!!
無理やり決断をしようとする。

服を脱ぐとお風呂に入らしてもらう。
広々としたお風呂は、とても素敵だったけど
人ん家のだと落ち着かなかった。

でも、これ総支配人の自宅のお風呂なのよね……。
フッと意識すれば、
また頭の中がぐるぐるしてしまう。
ささっと洗って出よう。

私は、慌てて頭と身体を洗ってから
湯槽に浸かった。そして、
ザバッと湯槽から出ようとしたら
お酒を飲んでいたせいか立ちくらみがした。

危ない!?
慌てて持ち堪えようとする。
何とか倒れずに済んだけど……そのせいで
また気持ち悪くなってしまう。

これは……ヤバいかも。

とりあえず出ようとするのだが
湯気が余計気持ち悪さを悪化させてしまい
私は、そのまま意識を手離してしまった。

誰かに名前を呼ばれたような気もしたが
意識が朦朧としていて……返事も出来なかった。

しばらくして目を覚ました。
あれ……?ここは、何処だろうか?
知らない天井が見えた。しかも
ベッドで寝ているじゃないか。

気持ち悪い……。
起き上がり周りを確かめる。そして
ハッと自分の格好に驚いた。