その結果。
「うぅっ……気持ちが悪い」
悪い酔いをしてしまいトイレで吐いてしまう。
期待した小山さんは、来ないしやけ酒したら
気持ち悪くなるなんて散々だわ。

何をやっているんだが……。
ツイてない自分にハァッとため息を吐く。
終電無くなるのも困るし……もう帰ろう。
そう思い女子トイレから出ると

「高城」
誰かに声をかけられる。
えっ?
声をした方向に振り向くと総支配人だった。

「総支配人……」
驚いて総支配人の名前を呼ぶ。

「顔色が悪そうだったけど大丈夫か?」
私を気遣ってくれる。

まさか、気にかけてくれるなんて思わなかったから
心臓がドキドキとなってうるさい。

「だ、大丈夫です。
ちょっと悪酔いしちゃいましたが……少し
吐いたら酔いが覚めました」
そう言うと歩こうとする。

しかし足元がフラついて転びそうになる。
あ、危ない!?

だが、総支配人がとっさに抱き止めてくれた。
「どこが大丈夫なんだ?フラフラじゃないか」
叱られてしまう。

「す、すみません……」
申し訳ないと思いつつも抱き締められた状態なので
余計恥ずかしさと心臓がドキドキする。

どうしょう……この体勢!?