変な噂になって小山さんに変な誤解をされたら困る。
と言ってもむしろ小山さんと進歩がないから
そっちの方が困っているのに……。

「じゃあ、その小山さんには、告白するの?
さっさと告白しないと他に取られちゃうわよ!?」
奈々恵に鋭いツッコミを言われてしまう。

うっ……それを言われると辛い。
私もチャンスがあるなら告白したいけど
なかなかその勇気が出ない。
優しくしてくれるけど、仲間としてだし。

小山さんが私のことをどう想ってるのかも
分からないし……。

「…………。」
簡単に出来たら誰も苦労はしない。

もう少し自分に自信が持ってたら
積極的にアプローチが出来たかも知れないけど……
私は、それを出来るほど美人でも魅力もあるわけじゃないし。

さらに落ち込みそうになっていた……その時だった。
「高城、西田さんも今からお昼か?」
総支配人が顔を出してきた。

えぇっ!?
私は、驚いて立ち上がってしまう。
何で総支配人が、ここに?

「あら、噂をすれば何とやらね♡
お疲れ様です。総支配人」
奈々恵がにこやかに挨拶をする。

「あぁ、お疲れ様」

「良かったら、隣にどうぞ」
すると奈々恵が総支配人を隣に座るように
勧めてきた。

ちょっと、勝手に誘わないでよ!?