「お取り込み中悪いんだけど~。私その子に用があるんだ、いいかな?」

いきなり背後から話しかけられた彼らは、一瞬びくりと体を強ばらせてからゆっくり振り返った。私に一番近いところにいた女の子が最初に口を開く。一見真面目そうなその雰囲気の彼女の唇から出たのは。

「なんだよ?オマエ関係ねぇだろ、消えろよ!コイツは今私らと大事な話してんの、あんたは引っ込んでなよ」

んまぁ~汚い口のききかただ。

「話してるようには見えなかったけどなぁ」

食い下がる私に、彼女の眉がぴくりと跳ね上がる。

「なに、アンタも一緒に遊んでほしいの?」

隅にいた茶髪の似合わない小太りの子がニヤニヤした顔で私に近づいてきた。

「あっ、それいいんじゃない?やっちゃおうよ!」

女子生徒がパチンと手を叩く。

バカばっかりだ……。

ふぅ、と私は溜め息を一つ吐いてから、彼らを睨みつけた。

「あんたらレベルが低いよ、やだやだ、こんな子達が同じ学校にいるなんて」

「てめぇ!」

「あ、カッとなるってことはその自覚がある?」

ニッと笑って挑発してやる。途端に背の高い子が私に手を伸ばしてきた。

おっ、きたきた!

彼の手が私の肩を掴もうとした瞬間、私はその手を両手でガシッとつかんだ。

そして───