ぷくっと頬を膨らませた歌夜が紅志の腕をペシペシ叩き出した時、部屋のドアが開いた。
「うぃ~っす。あ、歌夜がブサイク」
「うるさい海斗!ねぇ、アキトさんが敦士に何したのか教えてよっ!!」
ソファから立ち上がって海斗に駆け寄った歌夜に、あ~、と苦笑いする彼の言葉も。
「知らない方がいいよ~、マジ恐怖だから」
「な~んでぇ~!」
ますますぶーたれた歌夜の頬をツンツンつつきながら、海斗は手にしたコンビニの袋を差し出した。
「はいはい、お茶にしましょ!な!」
そういって話を逸らした海斗は、紅志の隣に腰を下ろして、袋からペットボトルを取り出し始めた。
ミネラルウォーターは紅志に。
アイスティーを珪甫に。
「はい、歌夜」
と、立ったままの歌夜にはアイスカフェオレ。
そして自分の目の前にはサイダー。
「海斗、まさか……」
「ん?なに~?」
ふんふ~ん、と鼻歌を歌いながら袋に手を突っ込んだ海斗の手が取り出したのは……。
ゆで玉子。
「やっぱり……」
「ん?」
今度こそ本当に終わり・笑