さて。砂煙を巻き上げて走り去った2台のバイクを見送って、長い溜め息をついたのは、葵と登。
「ったく、騒々しいよね~あの人たち」
「ふふ、まあいいんじゃない?」
「まあね……って、ん?」
ようやく収まってきた砂煙。それに舞い上げられていたのか、一枚の紙切れがヒラヒラと葵たちの足元に落ちてきた。
何気なく拾い上げ、それを見た登。
「ぶっ!なにこれ!?アッハハハハ!」
「なに、どうしたの……ぶはっ!!」
二人とも同じように吹き出し笑いを始め、同時に口を開いた。
「「あり得ねー!!」」
そう言った二人が見ている紙切れに書いてあった言葉。それは。
『俺はお前のPRISONERなんだ。そしてお前は俺のPRISONER、二度と離さないぜっ!』
あり得ねー……。
《END》