「あ~~~~……」

「おい、生きてるか?」

「う~~~~……」

「死んでんのか?」

「ぐ~~~~……」

「寝とるんか、こるぁ~~っっ!!」

葵のゲンコツが、机に突っ伏している私の後頭部に直撃した。

「痛いっス、葵さん……」

机にくっついたままの私を見て、葵は眉をしかめる。

「反応にぶっ!!ウザいんだよさっきから!そんなに未練タラタラならもう一回頭下げてバンド入り直しな!」

ぷりぷり怒る葵をぼんやりしながら私は眺めていた。

ん?何故学校にいるか?夏休みじゃねぇのかよ、って?

それはつまり19日金曜日が終業式じゃ夏休みが長くなるっていう、つまんない理由で22日、つまり今日に式をやることになったわけ。
私はてっきりもう休みだと思ってたのにぃ!

と、いうわけで落ち込んでる私に戻ろう。



「今更戻れないよ~、あんな逃げ出し方しちゃったんだもん……」

私はまたうつ伏せになって呟いた。