「ありがとうございましたっ!!」

海斗の声に私達みんな頭を下げていた。もちろんナオヤさんたち音速メテオロイドのみんなに。

ステージ袖でスタンバイをしていた音速メテオロイドの3人は私達を見て、目をまん丸にした。

「いやいや、困った時はお互い様だもん、気にしなくていいよ~。ねぇ、アッキー?」

「あぁ。俺も君らの音は聴きたかったし、こちらこそありがとう」

にっこり笑う二人の言葉に海斗が顔を上げてまた謝罪とお礼。そしたらアキトさんが手にしていたドラムスティックで、ビシッと海斗の鼻先を指した。

「はいそこまで~。次、謝ったら突くよ、これ」

「う、は、はいごめ……いや、わかりました!」

「わかればよろしい」

うんうんと頷いた後、スタッフの声が響いた。彼らを呼ぶ声。

「っと、行かなきゃ!じゃまたあとで~!ちゃんと俺らのロック、聞いててよ~!!」

そう言ったナオヤさんを先頭に、アキトさんとハルタくんが続いて、彼らはステージへ向かっていってしまった。