いつも以上に笑顔で、いつも以上にはじけてる私をおかしく思ったんだろう。
残り2曲になった時、海斗が水を飲みながら私に近寄ってきた。


「歌夜、今日なんかおかしくない?」


「そ、そう?気のせいだよ、海斗の」


私は海斗の視界に左腕を入れないよう、少し体の向きを変えた。
その拍子に、心配そうな顔をしてる珪甫と目が合った。
視線だけで珪甫に答えを返して、私は海斗に向き直った。


「本当に?やれるか?」


もう一度問い掛けてくる海斗に、私はニッコリ笑ってみせた。


「大丈夫!!ほらあと2曲、みんな待ってるよ!」