「ちょっと~失礼ですよぉ、最初の一言が可愛いって。僕一応男なんですから」
苦笑いを浮かべたその顔は、その辺のアイドル顔負けのキュートさ。
「ご、ごめんなさい!間近で見るとあまりの可愛さに思わず……えっと……」
私がワタワタしてるとその横でナオヤさんが笑い出した。
「ははは!ハルちゃん可愛いって!ぶははっ!ダメだよ歌夜ちゃん騙されちゃ!こう見えてハルタくんは腹黒なんだから!」
「な!ひっどいこと言いますね!もーいいです、僕先に行きますからね。アキトさんに怒られても知らないですよ~!」
「あっ、待ってよハルちゃ~ん!行く行く!」
二人はバタバタと裏口に向かって走って行ってしまった。
それを私達は言葉もなく見送っていた。
……なんか、取り残された感があるんだけど?!
「あの二人、最後俺らのこと見えてなかったよ、な」
彼らの後姿を見送りながら海斗が呟いた後、私と紅志、珪甫は同時にコクンと頷いてた。