それでも笑って、ライブを頑張ろうと言う彼女を見て、俺の固く握りしめた拳は徐々に緩められていった。
なんで、なんでこの子はこんなに強いんだろう?優しいんだろう?
あっけらかんとした様子で笑い声をあげる彼女を見ていたら。
自分の口元にも笑みが浮かんだ。
そして。
彼女をずっと見ていたい。
そう思う自分に気付いてしまった。
あの瞬間。
彼女が俺の事だけ、名前で呼ばないことに、胸が苦しくなった瞬間。
はっきりと気付いてしまったんだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…