「………」
「………」
私はとあるファーストフード店で、沢口登と向き合って座ってた。
2枚のトレイにはそれぞれポテトやらドリンクやらが乗っかっている。
私はポテトを一本、口に運びながら目の前の登を観察した。
いや、スゴい。
「なにジロジロ見てるわけ?」
「いや、あのさ。もう正体バレてんだから、その格好しなくていいんじゃない?」
チラチラと他のお客さんが物珍しげに登を振り返っていく。
だって、相変わらず上から下までばっちり決めたゴスロリ姿なんだもん!!もちろんメイクも!!
私より可愛いじゃないか、こんちくしょう!
「あぁ、コレ?」
登は自分の服を見下ろし、ニッと笑った。
「コレは元々、俺の趣味だから」
「……まじっすか?」
ポカンと口を開けてしまった私だ。