ピリリリリ......


うるさい目覚ましをとめてまだ眠い体を無理やり起こす。

カーテンを開けると、雲ひとつない青空が広がっていた。


「ふぁぁ.....」
大きく背伸びをして春の空気をお腹いっぱいすいこんだ私は七瀬陽菜(ナナセハルナ)。
今日から高校2年生、帰宅部所属、男子が嫌いなごく平凡の女子高生だ。


「おはよう、陽菜」
こういって勝手に私の部屋に入ってくるのはお姉ちゃん。これはいつものこと。
「ねえ陽菜、昨日つけてたバレッタ貸して?」
これもいつものこと。


リビングに降りるとお母さんがご飯を作っていた。お父さんはもう仕事、毎日大変そうだな。


「おはよう、もう少しでご飯できるからね」
そう言ってお母さんがキッチンに引っ込んだ後、私はだいすきなアーティストが出ていたテレビに釘付け。
お姉ちゃんは髪の毛と格闘中。


いつも通りの平凡な朝。