二人で乗った観覧車小さい頃とは違った意味でドキドキして。


景色はキラキラしててほんとに魔法にかけられたみたいだった。


「お兄ちゃん、今日はありがと。」

「…………ほんとに終わるんだな」

「返事になってないよ?」

「小さい頃にとうさんとかあさん2人で乗ってほしいから先にふたりで乗っちゃおうって言って乗ったやつはさ初めてでドキドキよな。」

「そうそう。どんどん登るし高いし、」

「お前泣いちゃっておれどーしていいかわかんなくて」

「ぎゅってしたあと背中ぽんぽんしてくれたよね。それが今でも雷とかの時の安心するやつになってるなぁ」

「あんときさキスしたんだけど」

「……へ??」

「やっぱ覚えてねぇよな。」

「えええええええ」

「……るせ。軽く触れるだけのやつな?」

「じゃあ、私のファーストキスって?」

「おれ?」

「……うふふ」

「え、」

「嬉しいなぁ、と思って。お兄ちゃんでよかった……?」

「なんで疑問形?」

「誰かに聞かれたらどーする?」

「ファーストキスは誰って?」

「うん、」

「じゃあ、セカンドキスも俺がもらってやるよ」

「え……おにぃちゃ─────」

こうして観覧車は頂上についた。