観覧車まで来てしまった。乗ったら時間的にも帰らなきゃだしもう終わりなんだなと思った。
なんで、今日1日だけって言ってたのかわかった気がする。それは母さんが薄々気づいてるからだと思う。なんとなくそれとないこと聞かれたし。今日だって出てく時に
「おにいちゃん、いってらっしゃい」
ってゆわれた。いつもは名前で呼ぶくせに。
かあさんを傷つけたくない気持ちもわかる。
だから、きょうだけなんだ。
「乗るぞ?」
ぎゅっと握られた手が、終わりまでの時間が無いことを告げるようだった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…