高校1年 の 夏。


マウンドに上がったのは背番号《10》の男の子。


「渡瀬ー!!頑張れー!!」

「朝陽 力むな!!リラックス!!」


ただただ歓声が大きくなっていく甲子園球場に私は圧倒された。


トランペットの甲高い金属音。

メガホンを叩く音。

女の子の黄色い歓声。


「遥、渡瀬君の1球目!!」