誰も知らない世界一のお姫様

私は、西宮美麗亜(みりあ)


16歳


西宮財閥のお嬢様


私は生まれた時から一年に一度しか外には出ない


それは、一年に一度だけあるいろんな財閥が集まって開かれるパーティー


なぜ、外に出ないのかと言うと出させてもらえないんだ


西宮財閥は世界一の財閥と言うこともあり


外にいるのは危険すぎると言われていた


そのこともあり、世界には私の存在は知られてなかった


家の中では、親が付けたメイドと執事と秘書を必ず後ろにつけて歩いている


私はいつも部屋で大好きな本を読んでいる


最近、はまっているものは暴走族通しの恋ってやつ


それを読んで外の世界を想像する


それだけでも幸せだった
自由な世界


私はけして触れることのできない仲間思いの感情


ずっと憧れていた


別にこの世界が嫌いなわけではない


でも、本を読み始めてから外が恋しくなった


だから、今は外に出るぞ作戦!なんちゃって
そして、やっと出来た作戦


今日は、決行の日


唯一誰も付いてこないトイレ


トイレの窓から外に逃げだす


見事に誰にもばれずに出れた


のは、いいけどいつも車だったから道がわからない


こういう時って街に行くのがいいのかな?


とりあえず歩いてみよう


もう一時間は歩いた
すると、知らない人に声をかけられた



「君、可愛いね!名前なんて言うの?」


「西宮美麗亜です」


「美麗亜ちゃんか~いい名前だね!」


「ありがとうございます」


「美麗亜ちゃん!俺たちと遊ばね?」



この場面、本で読んだことある


確か、ナンパってやつだよね?


でも、こういう時どうすればいいんだろう


考え事をしていると腕を掴まれた



「そんな考えてないで行こ!」



確か、断るんだったかな?



「いえ、結構です」
ここは、逃げるしかない


でも、逃げるにももう体力がない


どうしよう


困っていると



「その子俺らに譲ってくれないか?」


「なんだお前は。こいつは俺らのだ」


「そんな口叩けるなんて度胸はあるんだな?」


「あぁ?」


「俺らを誰だと思ってる。地雷(じらい)だ」



男達はその名前を聞くと逃げていった


私は何が起こったのかわからずにいた


すると



「大丈夫?」


「ありがとうございました」
「こんなとこで何してるの?女の子一人じゃ危ないよ?」


「家まで送るよ。家どこ?」


「帰りたくないです」



私はずっと俯いていた



「なら、付いてこい」



私は言われるままに付いていった


付いてこいと言った男の人以外とは途中は別れた


着いたのは、マンション


男の人は中に招いてくれた