「はい?」
この人は何を言ってるの?
初めて話す人に対してこの態度できる人ってある意味凄いと思う。
「そのまんまよ」
「なんで貴方に指図されないといけないの?」
私とハルの事なにも知らないくせに偉そうに上から別れてとか言われて私が納得するわけないじゃない。
「はあ…。春也くんが可哀想。春也くんはもうあんたの事なんて好きじゃないの。私の事が好きなの。」
え??
ハルがもう私の事が好きじゃない?
玲さんの事が好き?
「それに、あんただって中村華桜から春也くん奪ったんでしょ?」
「奪ってなんかいない!」
なんでハルの事をモノみたいに言うの?
私だってそんな奪うなんて事できたらどんなに良かったか…。
私だって華桜だって本気でハルが好きだったの。
私は今もハルが好きなの。
ハルはモノじゃない。
「私の気持ち分かるでしょ?例え誰かの彼氏だったとしても私は春也くんが好き。分からないなんて言わせない」
その気持ちは…分かる…。
「じゃあ、言いたいのはそれだけだから。さっさと別れてね」
それだけ残して玲さんは屋上から出ていった。
私は何も言い返せなかった。