俺は毎日気になっていた。

隠し切れていないアザ。

毎日1人でいる人。

彼女の名は高橋凜華。

1年から3年連続で同じクラスだけど誰とも喋らず、1人だった。

よくわからないけど、どうしてもアザの原因が知りたかった。

ほんとにどうしても知りたくて、彼女の道を塞いでしまった。

そして屋上に連れ出し

「ねぇ、凜華ちゃん、ずっと気になっていたんだ。どうして、そんなにアザだらけなの?」

頬をさわって苦しそうな顔をする。

辛いんじゃん。

パチンッ

「あなたには関係ないわ。」

そういって階段を降りていく。

やらかしちゃったかな。

変なことを聞いてしまったから気を悪くしてしまったのかもしれない。

「だっせー、やらかしちゃったヤツじゃん。」


あーあー。

言わなきゃよかったのかな。

仕方ない、もう時間は戻せない。

半ば諦めにかかって、階段を降りてゆく。凜華ちゃん。

完全に降りたとおもってたのに、涙を流しながら鏡に歩いて行く。

なんかいってたけど聞き取れなかった。

けど何か言っていた。

その場で崩れ落ちていく。

階段の上から見つめることしかできない。

泣かせてしまったのは俺だ。

大粒の涙が床にぽたぽたと落ちていく。

授業の予鈴がなっても耳をすり抜けてしまう。