母だという人
父だという人
妹だという人
友達だという人
説明されればされるほど
人の温もりを感じるよりも、
わからないことに哀しみ、
知れば知るほど
知らないことに怯え、
自分をどんどん責めるようになった。
私の心は日に日に疲れてく。
もう………誰にも会いたくないよ………
どうすることもできないやる瀬なさに打ちのめされるくらいなら
いっそこのまま
消えていたい。
なんて思うようにもなってしまった。
その頃からかな?
それとも始めからそうだったのかな?
私は笑うことがなくなったみたい。
そのことをあの少年は伝えに来てくれたのだろうか?
なんて、あんな小さな子にそこまで考えられていたとは思えないけど。
ただ、“ありがとう”
そう思っていた。