「メールでもいったけど、

俺由乃ともう一回ちゃんと話したいんだよ」



なんだなんだ、とこちらを伺う目が多くなってくる。


これ以上はまずい。
こんなに注目を浴びたら、なにを噂されるか分かったもんじゃない。



「……とりあえず、場所変えて」




掴みたくなかったけど、そうせざる負えない状況だったから、嫌々彼の腕を掴んで歩いた。



前よりも、ガッシリとした腕に
複雑な感情を抱く。


その腕で、何度女に触れたのだろう。


私と付き合っている間にも
私じゃない女と たくさん触れ合ってきたくせに


何をいまさら、