やっぱり、あの時の事が原因なんだろうか。




___俺は、たちばなのこと……




言いかけて、話をそらした新島。


あの時、なんて言おうとしたのか。
馬鹿な私でもわかるし、

言って欲しかった…なんて思っている自分がいて戸惑う。



そんなこともあってか、私もなかなか新島に気まずい感情をもっている。













思えばあの冬華の言葉が
警告だったのかもしれない。



来るかもしれないとは思っていたけど、
だってまさか
こんなに早くなんて


誰も考えないでしょ。





「……よう、由乃」




「馴れ馴れしく呼び捨てしないで。

ていうかなんで校門の前になんかいるの?迷惑」




立原 光



二度と会いたくなかった人。





しかもよりにもよって、
学校に目立つような校門前で。



こんな地味っぽい私が
この男みたいなチャラチャラしたやつとつるんでるなんて思われたら

せっかく作り上げてきた私の印象がガタ落ちしちゃうじゃない。




それに、新島にだって____





……て、なんでわたし、

新島のこと気にしてるの。