｢いや、…何か悩んでるみたいな顔してたから｣



恥ずかしいのか、気まずいのか、新島は
つんとそっぽを向いて言った。


だけど、
こんな僅かな私の変化にすぐに気づいてしまう新島はすごい。


心なしか気持ちが軽くなった。




｢ううん、大丈夫。ありがとう｣


｢……別に｣





前なら、
なんとなく聞いてみただけだから勘違いすんな、とか
言ってきていたのに


最近はめっきりなくなった。


少し寂しい。

思えばここのところ、新島と会話をしたのはいつだっけ、と考えるほど少なくなった。


話しかければ答えてくれるし、
時々新島から話しかけてくるときもあるけど

やっぱり前とは違う。


どこかよそよそしくて
距離を置かれているみたいだ。