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「__で、どうするの」


唇についたクリームを
舌舐めずりして取り除く冬華。

端正な顔がそんな仕草をすると思わず見とれる。


が、その主が冬華だということですぐに我に返った。


「どうもしない。もう関わりたくない人だから」


「けど、そんなふうにメール送ってくる男って

案外めんどくさいやつだったりするよ」


「……どういう意味?」








"もしかして、由乃に直接会いに来るかもしれないよ"






冗談交じりの言葉は

私にとっては現実味を帯びていた。



冬華の勘が鋭いこともあるし、
実際に光の性格からして

そんな行動に出てくるかもしれないと思ったからだ。












「たちばな」



隣から呼ばれて、
ふっ、と顔をやる。


新島が私を見ていた。かなりの真顔だが、どこか怪訝そうだ。



「なに?」


「…どうか、した?」



え?
と思わず聞き返す。