けれど、 前みたいに「おーい、かよー」 と話しかけてきてはくれなくて それがすこし寂しく感じた。 少し前までは、 伊阪さんから声をかけられることへ 迷惑がっていたのに、 さっきの事で急に態度を改めようと するなんて…都合よすぎるんだ。 私は、伊阪さんを なるべく見ないように 準備を続けた。 部活が始まる前の 体育館は少し静かで そのせいか余計に何かが心に染み込んだ。