「おい!どうしたんだよ」

「なんだ 凌馬か驚かせないでよ」

クラスメイトの凌馬が
心配してくれたのか声をかけてきた。

「はあー? こっちの台詞だよ
掃除から戻ってきてからずーっと
机に顔をふっつけてるから
腹でも痛いのかと思って
声かけてやったんだよ」

「おい なんで上から目線なんだよ」

「女の子が、おいとか言うなよ
夢壊れるだろうが」

「私に女子の幻想をかけるな」

「ははは、それでこそかよだな。
元気無さそうだったから、
なんかあったのかと思ったわ」

「うわっ、気色悪い凌馬が
人の心配するなんて雷落ちるわ」

「おい!雨すら降ってないわ
人の優しさをなんだと思ってるんだよ」

「優しさをひけらかすなよ」

「おいー 涙がでそう」

「泣けなけ。」

「ひどいよー、覚えてなさいよ!」

「あはは、気持ち悪いってば」


凌馬とのくだらない会話のせいか
気持ちが落ち着いた。


凌馬はバスケ部で
私は卓球部で同じ室内競技だったから
途中まで一緒に体育館へ向かった。

男女で更衣室は違うため
急いで部室へ行き、
準備をした。


卓球台を出していると
伊阪さんが体育館へ来た。