これ以上、
いよに迷惑をかけないように
自分に厳しくなった。

そしたら、
自分だけではなく
人へも厳しくなっており
気がつくと 友人は
私の側から消えていた。



必死に選んだ選択の結果が
こうなるとなんだか
自分自身へ情けなくなった。




掃除当番で、自分へ幻滅して
階段の掃除をしていると
いよのクラスメイトの先輩が
私を見や、不快な笑みで

「あれ、いよちゃんの妹ちゃんだよねー」

(あれって…私。あれじゃないわ!)

「そうなのー?」

「いよちゃんの方がかわいくなーい?」

「うふふ。私もそうおもーう 」



全然、傷付いていなかった。
私にとっていよは絶対的で
いよに劣るのは当たり前だったから。



すると、

「俺はかよの方がかわいいと思う」

その言葉に驚いて顔を上げてしまった。
階段を上がり、私に向け微笑みをくれた
伊阪さんの優しい眼差しに
釘図けになってしまった。


だんだんと、
現実に戻っていき
顔が熱くなるのを感じた。

「何いってるんですか
そんなこと言って
恥ずかしくないんですか」

「だって、本心だから」


そのあと、
教室へ戻った時
机に顔を伏せる事しか出来なかった。