退院した頃には、桜の花びらも散っていて、
葉っぱの時期になってきていた。
4月の終わり、学校も終わって帰ってきていた
『ただいま』って言っても、1人だから
誰もいない。
ソファに座って、携帯を眺めていた。
今連絡しても迷惑かな?
なんて思いながら、長谷川先生に
メールを打つ。
〈 長谷川先生へ、
何かあったわけではないけど、
先生に、会いたくなった。
あすか 〉
『送信っと!』
好きな人には、会いたくなるのが
当たり前、だけど、… 勇気がいるよなー
告白もだけど、逢いたいなんて。
と思いながら、先にお風呂に入って
ご飯を作っていた。
ちょーど出来上がったぐらいの頃、
「ピンポーン ピンポーン」とチャイムが鳴った
『はーい、』と画面を見たら、
先生が立っていた。
あたしは、ドアをあけて、
『どうぞ』って、中に入ってもらった。
『ほんとに来たんだ』
独り言が聞こえていたらしく、
【お前が呼んだんだろ、】っていわれて、
まぁー、そのとうりなんだだけど…
と思いながらも、
『来てくれて、ありがと』 っていった。