あたしが世界で一番不幸だなんて、うぬぼれだった。
自ら不幸に溺れてヒロインを演じているだけだった。
可愛そうな自分が好き。
その事に気が付いたあたしは、知らない部屋で目を覚ました。
目を開けて白い天井を見た時、小さく息が漏れて出た。
部屋を見回す前に、右手に冷たい感触があって視線をそちらへ向けた。
穂月のスマホが右手に握られていた。
あたしは画面を確認する。
『司が逮捕された』
それは夏斗からのメッセージだった。
穂月はそれに対して返信をしていない。
あたしは上半身を起こして頭を強くふった。
体も頭もひどく痛い。
穂月は夏斗からのメッセージを呼んで眠れなくなってしまっていたのかもしれない。
部屋の中に姿見を見つけて自分の顔をうつしてみた。
穂月の目は真っ赤に充血していて、目の下にはクマができている。
頬には泣いた後がしっかりと残っていた。
あたしは大きくため息を吐き出した。
やっぱり、あのメッセージでひどく泣いたようだ。
司のような男でも、こんなに想ってくれている人がいる。
あたしも司も、その事に気が付いていなかったのだ。
自ら不幸に溺れてヒロインを演じているだけだった。
可愛そうな自分が好き。
その事に気が付いたあたしは、知らない部屋で目を覚ました。
目を開けて白い天井を見た時、小さく息が漏れて出た。
部屋を見回す前に、右手に冷たい感触があって視線をそちらへ向けた。
穂月のスマホが右手に握られていた。
あたしは画面を確認する。
『司が逮捕された』
それは夏斗からのメッセージだった。
穂月はそれに対して返信をしていない。
あたしは上半身を起こして頭を強くふった。
体も頭もひどく痛い。
穂月は夏斗からのメッセージを呼んで眠れなくなってしまっていたのかもしれない。
部屋の中に姿見を見つけて自分の顔をうつしてみた。
穂月の目は真っ赤に充血していて、目の下にはクマができている。
頬には泣いた後がしっかりと残っていた。
あたしは大きくため息を吐き出した。
やっぱり、あのメッセージでひどく泣いたようだ。
司のような男でも、こんなに想ってくれている人がいる。
あたしも司も、その事に気が付いていなかったのだ。