☆☆☆
昼休みになると同時に、あたしは天真と奏を中庭に呼び出した。
夏の日差しが照りつける中、ベンチでお弁当広げる。
奏はあたしたちと一緒にいることが落ち着かないのか、1人離れたベンチに座っていた。
「用事ってなに?」
奏が口の中のおかずを飲み込んでそう聞いて来た。
本当はお弁当を食べ終えてから話をしようと思っていたのだけれど、外の暑さにやられてしまっている。
あたしも早く教室へ戻りたい気分になっていた所だったので、話を切り出した。
「奏は、穂月たちのイジメについてどう思う?」
単刀直入な質問に、奏は一瞬言葉を失った。
そして警戒したように周囲を見回す。
誰かに聞かれて穂月たちの耳に入らないか、心配している様子だ。
人に聞かれないためにわざわざ暑い中庭に出て来たのだ。
「……良くないと思う」
奏の言葉にあたしはホッと息を吐き出した。
天真はビックリしたように奏を見ている。
「それ、本気で思ってるのか?」
天真がそう聞くと、奏は真剣な表情で頷いた。
「あたし、イツキから沢山お金を奪ってたけど、それも全部返すつもりなんだ」
奏の言葉にあたしは大きく頷いた。
よかった。
昨日の出来事は無駄じゃなかったんだ。
昼休みになると同時に、あたしは天真と奏を中庭に呼び出した。
夏の日差しが照りつける中、ベンチでお弁当広げる。
奏はあたしたちと一緒にいることが落ち着かないのか、1人離れたベンチに座っていた。
「用事ってなに?」
奏が口の中のおかずを飲み込んでそう聞いて来た。
本当はお弁当を食べ終えてから話をしようと思っていたのだけれど、外の暑さにやられてしまっている。
あたしも早く教室へ戻りたい気分になっていた所だったので、話を切り出した。
「奏は、穂月たちのイジメについてどう思う?」
単刀直入な質問に、奏は一瞬言葉を失った。
そして警戒したように周囲を見回す。
誰かに聞かれて穂月たちの耳に入らないか、心配している様子だ。
人に聞かれないためにわざわざ暑い中庭に出て来たのだ。
「……良くないと思う」
奏の言葉にあたしはホッと息を吐き出した。
天真はビックリしたように奏を見ている。
「それ、本気で思ってるのか?」
天真がそう聞くと、奏は真剣な表情で頷いた。
「あたし、イツキから沢山お金を奪ってたけど、それも全部返すつもりなんだ」
奏の言葉にあたしは大きく頷いた。
よかった。
昨日の出来事は無駄じゃなかったんだ。