「あら?いない…」
香織の病室の入口で室内を覗き込んだ彼女の母は、その背後で制服を着た数人の高校生に
「ごめんなさいね…あの子ったら…どこに行ったんだろう…」
そう言って廊下を少し歩き始めたとき、エレベータからピンクのパジャマにベージュの上着を羽織った香織とP15が出てきた。それを見た母は
「香織!どこに行ってたの?お友達がお見舞いに来てくれたわよ」
そう言った母の後ろに、香織は仲の良い麻衣と優里奈を見つけた。香織の誕生日以降、今の病室に移ってから彼女たちが見舞いに来てくれるのは初めてだった。彼女は久しぶりに会った友達に思わず歓声を上げた。
「麻衣!優里奈!」
幼い頃より体があまり丈夫でなく、病院で過ごすことの多かった香織は友人二人と並ぶと、一層小さく、華奢に見える。
しかし、友人たち二人の他にもう一人そこに立っていた一人の男子高生を見て、香織は驚いた。
(うそ…?道原くん?)
香織の病室の入口で室内を覗き込んだ彼女の母は、その背後で制服を着た数人の高校生に
「ごめんなさいね…あの子ったら…どこに行ったんだろう…」
そう言って廊下を少し歩き始めたとき、エレベータからピンクのパジャマにベージュの上着を羽織った香織とP15が出てきた。それを見た母は
「香織!どこに行ってたの?お友達がお見舞いに来てくれたわよ」
そう言った母の後ろに、香織は仲の良い麻衣と優里奈を見つけた。香織の誕生日以降、今の病室に移ってから彼女たちが見舞いに来てくれるのは初めてだった。彼女は久しぶりに会った友達に思わず歓声を上げた。
「麻衣!優里奈!」
幼い頃より体があまり丈夫でなく、病院で過ごすことの多かった香織は友人二人と並ぶと、一層小さく、華奢に見える。
しかし、友人たち二人の他にもう一人そこに立っていた一人の男子高生を見て、香織は驚いた。
(うそ…?道原くん?)