やがて夜も更け、両親が帰った病室では今夜も香織はP15と二人きりになった。


「大丈夫か?」

道原のその言葉がまた、香織の頭に蘇ってきた。

「ピーくん…今日は嬉しいことが2つあったよ…」

「………」

「美味しい肉まんと…道原くんに会えたこと…」


それに何も答えないP15を眺めながら、香織はすうすうと寝息をたてて眠りについた。