「気持ち…!」
入口の近くにあった
花壇の上で座っていた。
夜の風がひんやりと冷たく、つい身震いしてさまう。
隣に座っている坂田を見てみると、気持ちよさそうな顔をしていて夜空を見ていた。
「寒くないねか…?」
あまりにも気持ちよさそうだったので、聞いてみた。
空に向けていた顔を、俺に向けて答えた。
「うん、寒くはないけど」
そして、また空に顔を向ける坂田。
「カラオケとか、あまり好きじゃないし…。」
坂田がそう話し掛けてきた。
俺は少し驚きながら坂田を見た。
だって、坂田から話し掛けたのは初めてだったから。