そこには数人か座っていたがなんとかまだ座る場所があったので、坂田と俺は底に腰を下ろす事にした。
そこは、とても涼しい風が吹いていて、つい目を閉じて眠りに入りそうなぐらい気持ちがよかった。
「気持ちぃ〜」
あまりの気持ちよさに
つい、声に出してしまって慌ててしまった。
だが、あいにく坂田は無反応だった。
ズキィーン
俺は心に深い傷を負ってしまった。
今のはさすがに傷付くよ…
1人その場で落ち込んでいた。
それからと言うもの、何も話さずにただただ俺達は藤本の帰りを待った。
せっかく坂田と話せるチャンスなのに、話す勇気がない俺は結局何も話せず、ただ静かに文化祭の光景を坂田の隣から眺めていた。
でもな、この空気は嫌いじゃなかった。
逆にゆったりとしていて、気持ちがよかった。
優しい感じがして、心の中がポカポカしていた。
坂田の方を見てみた。
坂田も気持ちよさそうに、文化祭を見ていた。
なんか、坂田と俺って
似てるかもな…。
そう思うと、なんだか
嬉しくてたまらなくなってしまっていた。
やっぱり俺
どうしても
坂田が好きだ。
大好きだ。
ちょー好きだ。