「す…すげぇ〜……」


涼也は1人関心していた。
何がすげぇ〜だよっ!!

横目で涼也を見て、1人心の中で突っ込んでやった。


「駄目ですかぁ〜?!」


なぜか下から目線になっていて、声もさっきより甘ったるくなっていた。



「あのねぇ〜」


言いかけた時だった。

「さやかぁ〜1人がけはずるーい!!!」


遠くから、3人ぐらいの子達がそう叫びながら走って駆け寄ってきた。



「さやかっ!!真地くんはあたしの王子様だよ」



「ちがうよっ!!真地くんは私と付き合うのっ」


なんかこの人達は俺らを気にせず言い争っていた。



「おいっ!!涼也今のうちに逃げるぞっ」


隣でその場面をポカーンと見ていた涼也に俺は腕を掴み、とっさにその場から逃げる様にして走り出した。


後ろでは、まだその子達は言い合っていた。