「すっげぇ〜人〜!!」


周りには人、人、人。

熱苦しくて、つい涼也から離れてしまう。


「おいっ!離れんなって」


俺の袖を掴みながら前に進んでく涼也。


「てか、お前どこに向かってんだ?!」


「ん〜…わかんねぇ」


「はぁ〜…!!!」


涼也の言葉に呆れてしまった俺はそのまま涼也にまかせて、ひたすら前に歩いた。



「きゃっ!!あのっ」


歩いている途中いきなり、知らない女子に声をかけられ俺は一旦その場で立ち止まった。


「ん?」

前を歩いていた涼也は俺が立ち止まったのに気付き、一緒に止まった。