「お母さん、今日の入学式行けないけど優唯くんいるから大丈夫だよね??
先生にはもう、事情話しておいたからね!」



「うん!もう高校生なんだよ!?
りょーかい!」




今日から着る新品の制服を見て、今日から高校に通うんだと実感する。



それと同時に中学の頃を思い出した。









そう、私には“事情”がある。




去年のバスケットボールの全国大会決勝、
あれは私のせいで負けた。



あと一点差までうちのチームが迫った時、


私はドリブルで切り込んでシュートを決めようとした。



そこに飛んできた相手チーム人たちと接触。



そんなことはたくさん経験してきた。



でも、目の前のゴールしか見ていなかった私はちょうど真下にいた人影には気づく事ができなかったんだ。




ドンッッ、ガンッ、




嫌な音がした。