「今日、何でいたの」

「カイのこと、待ってた」

「家で待ってればいいじゃん」

「無理だった。早く会いたかった」

「え、なにそれ。きも」


私は咄嗟にそう返して、ドアを閉めた。

何だコイツ、と思ったのは本日2回目。

こいつ、シスコンなのか?と思ったのは、人生で今が初めて。


そっとドアを開けてみると、お兄ちゃんはもうそこにはいなかった。