「最後の最後まで期待して、足掻いてみたけど。やっぱだめだった」
「・・・そうか」
「うん。でもほんと、運命って残酷だよなー」
「は?急にどうした」
「お前とカイちゃんを兄妹にするなんて、残酷だなって」
「・・・兄妹じゃねーよ」
「え?」
「俺とカイは、兄妹なんかじゃねーんだよ」
俺は、昨日母さんに渡された戸籍謄本のコピーを思い出す。
そこにははっきり、俺の名前とともに「養子」という文字が書かれていた。
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