自分の部屋に入ると、机に置いてあった携帯のランプが青く点滅しているのが見えた。

どうやらメールが届いているらしい。

私は急いでそれを確認する。


『カイへ。

 さっきはありがとう。
 病院まで来てくれて、嬉しかった。
 パパもちょっと、嬉しそうだよ。
 また会えるといいな。
                結衣』


結衣はきっと、私が想像するよりもずっとつらくて苦しい思いをしているのだろう。

そのことは、結衣を見ていれば痛いほど伝わってくる。


しかし、受信していたメールは、それだけではなかった。

もう一件、知らないアドレスからのものがあったのだ。


『カイちゃんへ。

 いきなりごめんね。
 アドレスは、お兄さんに教えてもらった。
 今週、いつか空いてない?
                 佐久間』


メールは佐久間さんからのものだった。

今週、特に予定はないけど・・・急にどうしたんだろう。

何かあったのだろうか。

とりあえず、私は「いつでも空いてますよ」と返信する。

するとまた、すぐにメールが返ってきた。

「じゃ、明日」。

それだけだった。