「小松さんね、今・・・ICUにいるの」

「あいしーゆー??」

「そう。集中治療室って言えば分かるかしら」

「あ・・・はい」


ここですよ、と言いながら、彼女は立ち止まった。

私もそれに続いて歩みを止める。

私は病室のドアをそっと開けてみた。

でもそこは、私の想像していたようなところではなかった。

部屋の中にもう一つの部屋があり、その中に患者が寝ている、という状態だった。


—―カイ?