紙に書かれていたのは、一流の大学病院だった。 面会受付の案内表示を頼りに、私は何とかそこへ向かう。 「面会希望ですか?」 「はい。あの、小松さんは―—」 「小松さんですね。こちらへどうぞ」 「はい」 受付の女の人は私が返事をすると、優しく微笑んでくれた。 それにしても、と私は考えを巡らせる。 結衣の身に、一体何があったのだろう。