――そんな、まさか。
私は終礼が終わるとすぐに、職員室へと向かった。
それから、去年の担任を呼ぶ。
かなり気が動転していたのか、思っていたよりも大声で呼んでしまったらしい。
お陰で、何人かの先生たちに訝しげな視線を向けられた。
でも、そんなのはもうどうでもよかった。
「どうした、望月」
「先生、結衣は?小松結衣は?」
「ああ、小松か。・・・望月、お前何も聞いてないのか?」
「はい、全く。先生は、何か聞いてるんですか?」
「詳しいことは知らないんだけどな」
そう言いながら、彼は一枚の紙を差し出してきた。
そこには病院の名前が書かれていた。
私はそれを受け取り、先生にお礼を言うとその場から走り去った。