「・・・何でなんだよ、カイ。俺のこと嫌い?」
「嫌いじゃない」
「じゃあ、頼むからこっち向けよ。俺はカイが――」
「無理なんだから、仕方ないじゃん!!何も分かってないくせに!!」
私はそう声を荒げて、リビングを出た。
お兄ちゃんに向かって、あんな風に言ってしまうなんて。
まだ心臓がどきどきしてる。
どうしよう。
それが、頭から離れなかった。
お兄ちゃんは、何も悪くないのに。
何も分かってないのは、私のほうなのに。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…