「私、結衣のこと応援する」

「ほんと?ありがとう!」


結衣はそう言って、顔を輝かせた。

彼女は私にとってかけがえのない存在で、唯一胸を張って「親友」と呼べる人間だった。

そんな彼女を、こんなことで失いたくなかった。

結衣とこれからも一緒にいられるのなら、結衣が幸せになってくれるのなら、私はそれで良かった。


しかし協力すると言ってしまった以上、私のこの気持ちは消さなくてはならない。

だからと言って、そう簡単には消えてくれるものでもない。

それからお兄ちゃんには、結衣を好きになってもらわなくちゃいけない。