「カイー」

「あ、結衣。おはよー」

「あんたってば、ほんと呑気ね」

「え?なんで?」

「カイ、ネクタイのことですごい噂になってるよ」

「あー・・・」


そういうことか、と私はすぐに合点した。

私が昨日手にしたネクタイは、この学校のツートップのものだ。

二人とも、なんて無責任なのだろう。

こうなることは目に見えていたはずなのに。