8時30分。 カイは、もう学校に着いただろうか。 それだけが気がかりだった。 何て兄貴だ、と俺は自嘲する。 今日は、学校に行くつもりなんてない。 進路が決まって自由登校になっているというのに、わざわざ学校へ出向く奴なんてほとんどいなかった。