「彩~起きなさ~い」
1階から、
お母さんの声が聞こえる。
「ん・・・んん・・・」
――・・・朝???
「うわあっ」
チュンチュンっ・・・・
あ・・朝だ・・・・
『じゃあな彩』
昨日の武藤くんの言葉が、ずっと頭に残ってるや。
夢じゃないよね???
つねっても
ちゃんと痛かったし・・・
*―━―━―━*
「彩っ
おっはよ~」
「百合おはよ~♪」
「なんかテンション高くなあ―い???」
「そんなことないしぃ☆」
「やっぱ変・・・・・」
その時、女の子達の黄色い声を
うっとうしそうに無視して歩く
拓くんとすれ違った。